残業・残業代問題でお困りの経営者・人事労務ご担当者様へ  〜ここに注意!労務管理の現場で見かける残業対策の落とし穴〜

《《 経営者のための残業対策講座 》》

このたびは、当サイト「経営者のための残業対策講座」にお越し下さいました有り難うございました。
当サイトでは、サービス残業残業代の支払い労基署等による指導監督その他残業および残業代の問題でお困りの経営者様および人事労務ご担当者様にご覧頂くことを念頭に、企業の顧問社会保険労務士としての視点から、会社として最小限押さえておくべき残業・残業代に関する知識や具体的対応策について簡潔に記載し、解説を試みています。日常の残業・残業代管理にお役立ていただければ幸いです。


社会保険労務士中村亨事務所 :
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○企業の顧問社労士として一言 ○古くて新しい残業問題 ○負い目のない残業対策とは
○残業・残業代に関する基礎知識 ○残業・残業代の例外 ○違反した場合のペナルティ ○残業に潜むもう一つのリスク
○残業・残業代Q&A ○残業対策コンサルティング案内 ○中村亨事務所ホームページ ○サイトマップ

第3章 「ナアナア」から「負い目のない」残業対策へ


一定の残業時間に対するコストとしての残業代を、できるだけ押さえようとすることは、企業行動としてごく当たり前です。

しかし、企業の顧問社会保険労務士としての立場からみると、その方法が少々乱暴と思えるようなケースは決して少なくありません。

「残業をしても、1〜2時間程度であれば残業手当を払わない」「実際の残業時間に関係なく一定額で頭打ちにする」「残業単価を本来の額より低く設定する」、などがその典型例です。

そうした対応にいたる動機はわかりますが、あくまで法的にとらえれば、一定の残業に対しそれに見合った残業代を払うのは当然であり、単純にそれがなされない場合には、単なる「賃金不払い残業」として違法な行為となります。

しかしながら他方、税金に違法な「脱税」と合法的な「節税」があるように、残業代にも以下に述べるような例外的な取り扱い、すなわち法的に残業代の支払いを免除される制度があることも事実です。

こうした制度を活用すれば少なくとも、一定の残業代の削減効果は望めますし、違法行為とされることはない、ということを、経営者や人事労務担当者の方はぜひとも知っておく必要があるでしょう。

また最近、残業代込みとされる賃金に関するトラブルが多発していますが、こういったトラブルについても、雇用契約の仕方次第で多くは十分に回避できます。

一定時間の残業代を含めて賃金を決定したものの、後になって「そんなことは聞いていない」として残業代の請求をされた、という典型的なケースを挙げてご説明します。

こうした請求があった場合、会社としては「あらかじめ残業を含めて代込みの給与を支払っているのだから、少なくともその分については払っている」と考えるのはもっともだと思います。

ところが労働者からしてみれば、そんなことは聞いたことがない(仮に聞いていたとしても)と言うでしょうし、会社の屁理屈に過ぎない、となるでしょう。

いわゆる「いった、いわない」の世界であり、労働者にも会社にもそれぞれ一理ありそうですが、当事者どうしで解決せず、裁判や労基署、紛争調整委員会といった機関に持ち込まれたらどうなるのでしょうか。

結論から言えば上記のような場合、会社の言い分が認められることは、まず無いといってよいでしょう。

実際、裁判例の多くでは、会社の反論もむなしく、労働者の請求どおりに多額の残業代を支払いを命ぜられています。

なぜ会社の言い分が認められなかったのでしょうか。

その最大の原因は、会社が、@給与には残業代が含まれていること、A含まれているとされる残業代はいくらか、又は何時間分であるか、の二点を客観的に証明できなかったことにあります。

このことは、見方を変えれば、口約束などでナアナアにせず、就業規則や契約書に「給与には○○時間分の残業代を含む」といったような一言をあらじめ盛り込んでおけば、こうしたトラブルは避けることができる、ということを示しています。

いままで、こうした問題が起きなかったのは、いわば労使の力関係や、信頼関係、あうんの呼吸といったいわば法律とは別の要因による部分が少なくありません。

会社が終身雇用、年功制などの手厚い制度で最後まで面倒見てやる代わりに、多少の残業くらいは目をつむってもらう、といった風潮は決して否定できないものであったと思います。

昨今の残業問題は、会社が、そうした今までの力関係に甘えてきたツケが回ってきたように思えます。

以上をふまえると、会社の顧問として労使トラブルの防止や解決を支援する立場としては、経営者には今まで以上に労働者は組織の一員であると同時に、「雇用契約」に基づいて「労働力」という商品を取引する相手方である、といった認識を持っていただき、労働者に貸しを作らない負い目のない残業対策を行っていただく必要があろうかと考えています。

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○企業の顧問社労士として一言 ○古くて新しい残業問題 ○負い目のない残業対策とは
○残業・残業代に関する基礎知識 ○残業・残業代の例外 ○違反した場合のペナルティ ○残業に潜むもう一つのリスク
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